サンフランシスコは、アメリカ西海岸の中でも特に魅力的な都市の一つとして知られています。その美しい景観や文化的な多様性は、世界中から観光客を惹きつけています。
しかし、この美しい都市にも裏側が存在します。
その中でも特に有名な地域の一つが、テンダーロインと呼ばれる地域です。
今回は、サンフランシスコの光と闇に焦点を当て、テンダーロインについて探ってみましょう。
テンダーロインでの恐怖体験
私がまだ留学先のサンフランシスコでの生活を開始して数週間のころ。たまたま一人で外出する機会がありました。私が向かったのはサンフランシスコで一番都市部のダウンタウン。デパートや高級ブランドショップが数多くあり、日本の銀座のような場所です。
散策中、バスに乗り次の目的地に向かっていたのですが、乗ってすぐにトイレに行きたくなり、バスを下車しました。
海外あるあるなのですが、日本のようにコンビニが無い為、トイレが無い!
本当にもれそうになりながら、何とか近くのホテルに駆け込み、トイレを貸してもらいました。なんとか、間に合い、一安心してホテルを出て次のバス停まで道を歩いていると、そこは今までいたダウンタウンとは全然異なる雰囲気でした。
まず驚いたのが、ホームレスの多さ。
ダウンタウンでもホームレスは何人かいたのですが、その場所には明らかに具合の悪そうなホームレスが何人も。しかも骨と皮だけの状態の人も何人かいました。
駆け足で歩いていると前から二人組の男が歩いてきて、喧嘩していました。
会話内容は「do you wanna go back to jail?」「F用語」のかけあい。
完全にテンパった私は駆け足でその場を後にしたのですが、最後に目の前にあらわれたのは「テンダーロイン警察署」の文字!
事前にサンフランシスコの危険地域を調べていたので、すぐに気が付きました。ここが危険エリアNo.1のテンダーロインか!パトカーの数が尋常ではなかったです。その後、大学に戻り友人にその話をしたところ、
「もう二度と行くなよ!」「死ななくてよかったね」とのこと。
テンダーロインについて
テンダーロインは、サンフランシスコのダウンタウンに位置し、長い歴史と独自のカルチャーを持つ地域です。かつてはサンフランシスコの中心的な場所であり、裕福な人々が集まる地域として栄えていました。しかし、時が経つにつれて経済的な変化や社会的な問題が浮き彫りになり、テンダーロインは貧困地域として知られるようになりました。
テンダーロインの特徴的な点の一つは、多様な人々が共存していることです。
ここにはさまざまな民族の人々が集まり、それぞれの文化や言語が交じり合っています。この地域は、移民が新たな生活を始める場所としても知られており、多くの人々が夢を追い求めてやってきます。その一方で、移民や低所得者のための住宅不足や貧困の問題が深刻化しており、社会的な格差が生まれています。
また、テンダーロインは犯罪率が比較的高い地域としても知られています。麻薬取引や暴力事件が頻繁に起こり、地元の人々にとっては日常的な問題となっています。
一方で、テンダーロインには光も存在します。
この地域は、サンフランシスコのカルチャーシーンの一部でもあります。
アートギャラリーやライブハウス、小さな劇場など、芸術や文化に関連する施設が点在しています。特にアジア系の文化が色濃く残っており、アジア料理店や伝統的な祭りなどが人々を魅了しています。
また、テンダーロインにはサンフランシスコの歴史を感じることができる建物やランドマークもあります。グレース大聖堂やウォーフフレーム交差点など、歴史的な場所を巡ることで、この地域の重要性や変遷を理解することができます。
まとめ
テンダーロインは、サンフランシスコの光と闇が交錯する地域です。
美しい景観や文化、コミュニティの結束とともに、貧困や犯罪といった問題も存在します。しかし、この地域は諦めずに闘い続けており、改善を目指す多くの人々が存在します。
テンダーロインは、その複雑さと独自性によって、サンフランシスコの一部として不可欠な存在となっています。
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