ワーキングホリデーは仕事をしながら、語学学校に通うことができ、観光もできる柔軟な制度です。
現地の暮らしを楽しみながら滞在費を少しでも節約するために、仕事をしてお金を稼ぎたいと思われている方は多いのではないでしょうか?
今回は、私がワーホリで訪れたニュージーランドでの仕事と、実際どのように働いていたかについてご紹介したいと思います。
NZワーホリでの仕事事情
仕事の職種
ニュージーランドへワーキングホリデー中の方達は、以下の職種に就いている事が多いです。
- 日本食レストランの店員
- 果樹園や農園でのフルーツピッキング、その他ファームジョブ
- 土産店の販売員
- テイクアウト販売員(寿司など)
- エクスチェンジ(バックパッカーズホステルでの住み込みのクリーナーや受付業務)
- オーペア(家事も行う住み込みのベビーシッター)
働くために必要なもの
NZで就労するためには以下のものが必要です。
意外と簡単に取得することができますので、ご安心ください。
①納税者番号(IRDナンバー)
ニュージーランドで働く際には、必ずこのIRDナンバーを取得しなければなりません。
IRDナンバー申請はIRDのHPからオンラインで行えます。
②銀行口座
IRDナンバー取得の際に銀行口座の申請があるので、こちらも開設が必要です。
また、給料は振り込みの場合が多いと思いますので、やはり銀行口座は早期に開設しておく必要があります。
銀行の種類はいくつかありますが、オーストラリア発祥のANZ (Australia and New Zealand Bank)は最大手で支店やATMが多いため、私はこちらを利用しました。入国したてで電話での会話に自信がなかったので、窓口に直接出向いて担当の方に教えてもらいながら対面でのやり取りのみで開設できました。
一般的にはオンライン申請→電話連絡→窓口に行く、という流れのようです。
私が経験した仕事について
エクスチェンジ(住み込みクリーナー)
労働力を提供する代わりに宿泊施設と、場合によっては食事や洗濯、WiFiなども無料で利用できるという働き方になります。賃金は発生しないことがほとんどです。
ここでは私がオークランドのバックパッカーズホステルで、クリーナーとして3か月間働いていた時の経験をご紹介します。
仕事内容
毎日以下の仕事を、午前中2時間ほど行っていました。
・チェックアウト時間になってもまだ部屋にいる人がいれば声かけ
・客室に掃除機をかけ、ゴミをまとめ、シーツを交換
・シーツの洗濯、シャワー室のタオルやマットレス類の洗濯
・リビングの掃除機掛け
同じくクリーナー(清掃担当)として雇われているスタッフが数人いて、台所やトイレなど場所ごとに分担がありました。
その他にも英語力が高い人は電話対応や受付業務を行ったり、その場合は勤務時間も変わったりとスタッフによって担当が細かく決まっていました。
メリット
最大のメリットは宿代(家賃)が無料なことです。
その他にも主食(米)は食べ放題、洗濯機は使い放題で洗剤も無料、WiFi(ネット)使い放題など圧倒的に固定費の節約ができました。
もう一つは現地の人や旅行者と毎日交流でき、友達ができることです。
宿泊するお客さんからは良かった場所や宿、仕事の情報などがたくさん貰えます。
職場の仲間も日本人だけではないので、衣食住をともにすることで別の国の文化に触れられ英語を毎日使う環境に居ることができました。
また、仕事は短時間で終わるので自由時間が多いこともメリットです。
私は午後から半日コースの語学学校に通ったりもしていました。
デメリット
デメリットはプライベートが確保しにくい事です。
従業員用の共有部屋のため部屋自体も狭く、自分の空間はベッドの上のみでした。気になる方はつらいかもしれません。
また、仕事時間は短いですが丸一日の休みはありませんでした。
これは職場によると思いますので働く際には注意が必要です。
あとは、
固定費は凄く節約できますが給料は出ないので稼ぐことはできません。
エクスチェンジで家賃と食費を浮かせつつ、空いた時間にカフェでアルバイトをしている同僚も居ました。そういうダブルワークのような働き方もできると思います。
ファームジョブ(ブドウ畑ワイヤー張り)
NZで農業系の仕事をする際はフルーツピッキングがメインになります。
農園や果樹園で野菜や果物を収穫する仕事で、また収穫以外にも剪定、ワイヤー張り、畑の整備などのファームジョブの仕事が年間を通して求人されています。
時期や期間、場所、繁忙期は収穫物によって様々で、主に数週間~数か月くらいの短期間で就労することが多い印象です。
農園に住み込みの場合もあるでしょうが、バックパッカーズホステルに宿泊しているワーホリ旅行者が一時的に稼ぐ目的で仕事をしているパターンが多かったです。
ここでは私が北島東海岸のHawke’s Bayで約3週間働いた、ブドウ畑のワイヤー張りの仕事をご紹介します。
仕事内容
週5日、朝7時〜15時まで以下の仕事をしていました。
・朝6時すぎバックパッカーズホステルの仕事仲間とともに、宿前から出る乗合いワゴンで農園へ出発。(道が悪いうえに飛ばすので相当揺れました)
・ブドウの蔓の成長に合わせてワイヤーを上側20㎝程に張りなおす。
2人一組で作業し、一人(私)が両手で持ち上げもう一人がハンマーで柵に固定しなおしていく。
・ブドウの苗の、余分に出ている芽を剪定する。
休憩時間はお昼に約1時間で、ホステルで作ったお弁当(おにぎりやサンドイッチなど)を皆で輪になって食べていました。
農業系のアルバイトは一人で黙々と、というイメージですが私が働いたときは2人一組作業だったのでむしろ皆と交流のある印象でしたので、業務内容によって大きく違うのだと思います。
給与は週払いで支払われ、320NZ$/週でした。
ちなみに当時の最低賃金が時給9NZ$で、現在は時給22NZ$(2023年4月時点)になっているとのことなので、今はもっと稼げるのではと思います。
メリット
一番のメリットは自分の好きな期間で、手軽にお金が稼げることです。
仕事を斡旋してくれる宿のオーナーに最初に希望の期間を伝えておくことで、それぞれに合ったものを紹介してくれました。
その他にも、なかなか出来ない体験が出来るということ、あれだけ広大な農園をこれまで見たことが無かったのでとても良い思い出になりました。
また、労働を通して他国の人達と交流するのは旅先の宿などでの交流とはまた違った貴重な経験になりました。
デメリット
デメリットは単純に労働による身体的なきつさです。
収穫物によっては重いもの、しゃがみ込む必要があるものは腰にくるので避けたほうが無難という話を聞いたことがあります(カボチャなど…)。一日中農場の中で働くのは思った以上に体力を消耗します。
2Lのペットボトルに水を凍らせて持参していましたが、いつも終盤には空になっていました。
あとは農薬にも注意が必要です。
早朝はブドウの葉が朝露に濡れているので、軍手から染みてきて皮膚がボロボロに荒れてしまいます。
軍手は安いものではなくゴムでコーティングされている少し高価なものを購入しておくことが必要でした
また、NZは日本に比べて紫外線が強いので日焼け止めによる対策は必須です。
上記のようなことは宿で出会う旅仲間や仕事仲間が詳しく教えてくれますので、ワーホリ生活ではやはり人との積極的な交流がとても大切です。
まとめ
私は宿で出会った旅仲間から口コミで仕事を見つけましたが、求人情報はインターネットの求人サイトや留学斡旋会社の現地事務所掲示板などでも見つけることができます。
ワーホリ期間中、一か所にとどまるよりは様々な場所を回りたいという人も多いため、自分の後に働いてくれる人を探している場合もたくさんあります。
クリーナーなどの求人は泊まった宿の日本人スタッフに聞いてみたり、直接電話やメールで尋ねてみるのも有効だと思います。
他国で就労するという貴重な経験ができるのがワーキングホリデービザの強みです。
仕事をすることで滞在費の節約をしつつ、異国での生活や文化に深く関われ、たくさんの人との交流も持てるので、せっかくならば一度は現地で働いてみるのをお勧めします。
この記事が少しでも参考になり、皆様のワーホリ生活のお役に立てば嬉しいです。
コメント